またしても研究開発室の松峯です。
今回は,公表できる範囲で,「しんえん2」の 成形当時の様子をご紹介できたらと思います。

まず構体の成形に用いた装置が,おなじみのオートクレーブ銀次郎

銀次郎

 MAX400℃,1.6MPa(実績2.0MPa)の性能の高性能なオートクレーブです。しんえん2に使用された炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)は,PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)というスーパーエンジニアプラスチックをマトリクスに用いたもので,400℃近い成形温度と10気圧を超える加圧が必要です。
銀次郎はこれら条件を満たしていたため,今回のしんえん2構体成形に選ばれた訳です。

基本的にCFRPまたはCFRTPのオートクレーブ成形は,材料を真空袋に入れ加熱加圧により成形します。PEEKも例に漏れないのですが,400℃近い成形温度になると普通のナイロンバッグでは熱に耐えられないため,超耐熱の樹脂フィルムを代用しますが・・・・これらは伸縮性がなく非常に難しい!
しかもめちゃくちゃ高価です。つまり失敗すれば一瞬で数万円 が飛ぶわけでこちらも手が震えます。

 オートクレーブに向かって手を合わせるなんて経験,初めてしました。
なんやかんやで,成形した後の 写真がこちら!右が私で左が北山です。

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 このCFRTP構体がしんえん2の皮となった訳です。
そして,しんえん2の内部構造を構築するための骨を担当したのが,当社の取引先の長野県の企業の蟷該蟾業所様。当社から奥山先生に紹介し,内部系統のケースを作って頂きました。

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そして,制御系統などの重要な内蔵を九州工業大学や鹿児島大学が作り,合わさった姿がこちら!

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出典:読売オンライン(2014/10/18)

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カーボンのくせに真っ白やんけ!
と思った方もいるとは思いますが中身はしっかり黒いんですよ。

時事ドットコム
                                                     出典:時事ドットコム(2014/9/20)

まぁ,色々な技術が集結し宇宙へ飛んでいったわけです。 しんえん2のアマチュア無線通信成功を知った時は,本当に涙がちょちょぎれました。

以上!宇宙へとびだせ!でお馴染みの羽生田鉄工所でした。